社員インタビュー
環境問題への
貢献を目指して、
貪欲に
知識を吸収しつづける。
Profile
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富山薬品工業に入社した理由を教えてください。
学部3年生までは化学の各分野をひと通り学び、研究室に配属されてから大学院(修士課程)まで生物工学を専攻していました。そのため学んだことを活かせる職業に就きたいと考えていました。また、学部時代、環境活動サークルに所属していた影響で、将来は環境問題への貢献ができる仕事をしたいと考えていました。
富山薬品工業に入社したのも、環境貢献に繋がる製品開発に重きを置いており、それらの思いが叶えられると考えたからです。実際、入社後に配属されたキャパシターケミカル部では、自動車や太陽光発電システムに使うコンデンサ用の電解液を扱っており、希望に合った部署で働くことができています。
所属しているキャパシターケミカル部の仕事内容について教えてください。
コンデンサとは、電気を蓄えたり放出したりする電子部品のことです。その中でもキャパシターケミカル部の場合は、家電製品からHEV(ハイブリッド車)といったエコカー、再生可能エネルギーの発電システムにまで使われる「アルミニウム電解コンデンサ」用の電解液の開発に強みがあります。
電解液は、水や有機溶媒といった何らかの溶媒に電解質を溶かしたものです。この電解液の性能によってコンデンサの電気特性は大きく変わり、耐久時間や耐久温度、耐電圧などを向上させることが可能となります。今まで、ある温度では数千時間しか持たなかったものを2万時間持たせたり、105℃までしか耐えられなかったものを125℃まで耐えられるようにしたりといった具合です。そして、そうした電解液を開発して、お客様によりよい性能のコンデンサを開発していただくことを目指すのが私たちの仕事となります。
仕事のやりがいについて教えてください。
お客様から評価されることが一番嬉しくて、やりがいを感じます。
基本的に、新製品の開発は営業部門から伝えられるお客様の目標値の達成を目指して進められます。お客様からのご依頼とは別に、開発活動は日頃から行っているので、新しい製品ができたときには「お客様の課題解決にご提案いただけませんか」とこちらから営業部門へ提案することもあります。
以前、私が耐電圧で既存品を上回る電解液を開発した際には、まさにこういった流れでお客様に製品を提案してもらいました。そのお客様からは「今使っているものよりいい特性を得られるようになった」「サンプルをさらにもらえないか」と言ってもらい、自信がつき、何より日々の努力が報われたと胸が熱くなったことを覚えています。
毎日の開発活動が人の役に、世の中の役に立ったと実感できるのが、何よりも嬉しく、この仕事のやりがいだと感じています。
仕事で意識しているのはどんなことですか。
現行製品を上回る開発には「柔軟な発想」が必要で、柔軟な発想には、新しい知識を取り入れようとする姿勢が必要です。
私の場合は、学生時代に専攻していなかった有機合成について教科書レベルから学びなおしたり、国内外の論文や特許文献を読んだりするようにしています。もちろん、その論文や文献の内容をそのまま製品開発に応用できるわけではないのですが、過去に会社が試した記録と照らし合わせて、新たな活かし方ができないかな?と考え続けることが、発想のヒントへとつながります。
また、新しい視点を授けてくれる存在として、上長や先輩の存在も欠かせません。富山薬品工業の先輩方は優しい方が多く、アドバイスを頂くどころか一緒に改善案を考えてくださいます。開発業務はやりがいの反面、難しさも付きまとうので、一緒に悩んでもらって解決策に至るということがよくあります。しかし、ただ一緒に考えて終わりにするのではなく、問題解決のために頂いた知識や考え方を自分のものとして吸収し、今後に生かそうとする姿勢を持つことも心掛けています。
これから富山薬品工業に入社される方へメッセージをお願いします。
先ほどの内容と似てきますが、常に最新情報へのアンテナを張って、知識を取り入れることを大切にしてください。この会社は残業が非常に少ないので、帰宅後にも自主的に調べ物をする余裕があります。コンデンサや電解液はすでに完成されたものがありますが、それらを越えるには新しい知識や技術が欠かせません。
話は変わりますが、富山薬品工業には分析設備が豊富にあり、実験で生じた失敗の原因を追究するのに大きく役立ちます。例えば、コンデンサの耐久試験中に何らかの不具合が生じたとき、試験前後の電解液成分を分析することで、その組成の違いから改善案を見出すことができます。「この成分が反応により減少していることが原因だから使用量を少し増やそう、もしくは反応しにくい代替物を使おう」といった意味合いです。分析設備が豊富にあることにより自社で原因追究がしやすいので、開発速度を速めることができて大変助かっています。
最後に、新しく入社される方には私も先輩として精いっぱいサポートしていきますので、ぜひ向上心や好奇心を大切にしつつ、一緒に開発業務に取り組んでいただきたいと思います。
とある1日のスケジュール
AM
-
8:20
出社、メール対応、
スケジュール確認 -
8:30
朝礼、実験器具の片付け
-
9:00
実験
- 電解液の作製、添加剤の試作など
-
12:00
食堂にて昼食
- 食事後はデスクで10~20分間の昼寝
PM
-
13:00
実験
- 電解液特性の取得、コンデンサ試作など
-
16:00
器具洗浄、データ整理、
翌日の実験レシピ作成 -
17:00
退社